コーヒーマイスターのおっくん(@okkun_coffee)です。
あなたはコーヒーの加工法について、ただしく説明できますか?
そもそもコーヒーはコーヒーチェリーというフルーツで、コーヒー豆はそのタネです。コーヒーは、そのタネの取り出しかたによって味がかなりかわってくるよっていう話をしたいと思います。
これを読めば、コーヒーを選ぶときにどんな味か想像するヒントになるのと、自分好みのコーヒーを見つける手助けにもなりますよ。
この記事はこんな人のために書いています。
- バリスタ初心者
- コーヒーが大好きな人
- コーヒー関連の仕事をしているが、加工法について説明できない人
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気になるところから読む
コーヒーはタネの取り出し方で味が変わる!?コーヒーの加工(精製)とは。

まず、コーヒーはもともとフルーツで、そのフルーツはコーヒーチェリーと呼ばれています。
コーヒーチェリーはこんな感じ。

このコーヒーチェリーの種がコーヒーの生豆。下の写真の左側です。(写真はまだ殻付き)
これを焼く(焙煎する)と右のコーヒー豆になります。

ただし、チェリーから種を取り出せば、すぐに生豆としてつかえるわけではありません。
フルーツの種なので、この生豆のまわりにはミューシレージといわれる
粘着性のベタベタしたものがついています。
生豆にするには、ベタベタしミュージレージを取り除き、パーチメントと呼ばれる殻をむく。という作業が必要です。
このベタベタしたミューシレージを取り除くことが、コーヒーの生産処理なのです。
さらにいえば、取り除く方法は「発酵」です。
生産処理=生豆のベタベタを取り除くこと=発酵させることと覚えましょう。
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【ウォッシュド・ナチュラル・パルプドナチュラル】3つのコーヒー加工法とは?

コーヒーの生産処理方法は大きく分けて2つ方法があります。
ウォッシュド、ナチュラル、パルプドナチュラルです。
スタバでは水洗式、乾燥式、半水洗式と分かれていて、水洗式=ウォッシュド、ナチュラル=乾燥式。ということになります。
ちなみに半水洗式はスマトラ式といってインドネシアで行われる独自の方法になるので、今回は省略します。
それでは、3つの方法についてそれぞれ解説していきます。
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コーヒーの加工法「ウォッシュド(水洗式)」とは?

wash=洗う、水で流す。という意味のごとく、大量の水で洗い流します。
- コーヒーを収穫
- 果皮と果肉をパルパーと呼ばれる機械で取り除く(種を取り出す)
- 発酵槽と呼ばれる水のタンクに漬け込む(半日~1日半くらい)
- 大量の水で洗い流す
- コーヒーの生豆になる
という流れです。
ウォッシュドの味の特徴
- 白ワインのようなすっきりした味
- 癖がなく、クリアで爽やかな酸味
デメリット
発酵槽と言われる大掛かりな機材が必要なため
加工場と呼ばれるところにもっていかなければいけません。
大量の水を使うという点でコストがかかってしまう場合もあります。
最近の試み
温水を使って発酵させるという取り組みを行っている農園もあります。
そうすることで、発酵時間を減らすことができ、コーヒーの密度を保つことができ
風味が失われずにすむといわれています。
コーヒーの加工法「ナチュラル(乾燥式)」とは?

natural=自然な。という意味のごとく、自然に任せるやり方です。
- コーヒーを収穫
- チェリーのまま天日干し
- 種を取り出す
- 生豆になる
ナチュラルの味の特徴
- 実のまま乾燥させるため、果実の甘みが種にじっくりと移っていきます。
- 赤ワインのような果実味あふれる味わい
- 華やかな香りと、ベリーのような甘み
デメリット
コーヒーの果実を一面に広げるため、腐ってしまう危険性があります。
そのため、毎日の手入れを怠ってはならず、意外と手間がかかってしまうようです。
異臭のするようなところだと、その匂いも移ってしまうので、一部できないところもあります。
最近の試み
ドライ・オン・ツリーといって、木の上で熟成させるという方法があります。
コーヒーチェリーを収穫せず、そのまま乾燥させる方法です。
天日干しを必要とせず、たっぷりと甘味をため込むことができます。
コーヒーの加工法「パルプドナチュラル」とは?

ウォッシュドとナチュラルの間をとった方法です。
- コーヒーを収穫
- 種を取り出す
- 天日干しにする
- 生豆になる
チェリーの果肉をとって、種を取り出した後に
発酵槽などに漬け込まず、そのまま天日干しにするというやり方です。
パルプドナチュラルの味の特徴
- 透明感があり、甘みがあるのが特徴
- 乾燥させる際にどれだけ実を残すかで大きく変わる
- 残す実の割合でウォッシュドよりになったり、ナチュラルよりになったりする
ハニープロセス
チェリーの果肉を完全に取り除かず、ある程度つけた状態で
乾燥させる「ハニープロセス」と呼ばれる方法があります。
生豆自体がはちみつがかかったような状態になるので、そう呼ばれています。
これも、どれくらい果肉を残すかで味が変わってきます。
ハニープロセスについて詳しくは「ハニープロセスとは?2分でわかるコーヒーの加工法!」をご覧ください。
まとめ

それぞれの生産処理方法について、おわかりいただけたでしょうか。
ウォッシュドなら、クリアで透明感のある味。ナチュラルなら果実味あふれる味なんだな。と
選ぶときにすこしでも参考になれば幸いです。